先日、顧問先の方から、外国人の方が母国に帰国するため、
脱退一時金について詳しく聞きたい、とご連絡がありました。
脱退一時金とは、
日本の国籍を持たない外国人労働者が、老齢年金の受給資格期間である10年を満たさずに帰国する時に、
すでに納めている年金保険料の一部を返金してもらえる制度です。
対象となる外国人労働者が、日本に住所を保有しなくなった日から2年以内に請求をすることで支給を受けることができます。
要するに「保険料の掛け捨て防止」のようなものです。
外国人の方は、ずっと日本に滞在する予定ではない方も多く、
それなのに日本の社会保険に加入し、保険料を納めなくてはならないため、
10年の受給資格期間を満たさない方を対象としています。
【支給要件】
1)日本国籍を有しない
2)公的年金制度(厚生年金保険または国民年金)の被保険者ではない
3)厚生年金保険の加入期間の合計が6か月以上であること
4)老齢年金の受給資格期間10年を満たしていないこと
5)障害厚生年金(障害手当金)などの年金を受ける権利を有したことがないこと
6)日本国内に住所を有していない
7)最後の公的年金制度の被保険者資格を喪失した日から2年以上経過していないこと
外国人労働者を雇用する際には、社会保険や税金のことを説明します。
その際に、脱退一時金の制度があることもお伝えしておくと良いでしょう。
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